歴史をひもとく

30代中盤くらいからゴスペルに傾倒してきました。
20数年、聴いたり歌ったり採譜したり教えたりを、人を交えてやってきましたが、ライフワークと公言するには、もうひとつやらなければならないことがあると思うに至りました。
それは、背景と、そこから出てきた、ゴスペルの前段階となる音楽を知り、伝えること。

ゴスペルの前身「スピリチュアル(ニグロ・スピリチュアル)とはどんな音楽で、どんな生まれ方をしたのか。

あまりに知らないまま、ゴスペルを歌ってきた日本人としての自分。自分たち。

掘り下げることはとても意味のあることだし、それによって歌にも深みが必ずや出る、というもの。

ですが、なかなか分厚い書籍を読むのは抵抗が・・・・(・・;) というアナタのために、

僭越ではありますが、手元にある書籍に沿って、映像の紹介、観た映画の感想や紹介などもはさみながら、私なりに紹介していこうと思っています。
「ニグロ・スピリチュアル~黒人音楽のみなもと」(北村 崇郎氏著)に沿って進めていきます。

まずはワシントン大行進の記事、ニグロ・スピリチュアルという呼称について、から始まり、次から歴史を遡っていきます。

(②までUpしています。以降のUpは不定期です。また、既にUpした記事も、加筆訂正は随時するかもしれません。)

①ワシントン、1963年夏

(画像~ワシントン行進で歌ったマヘリア・ジャクソン~をクリック・タップしたら本編記事が見れます)



②ニグロ・スピリチュアルという呼称

(画像をクリック・タップしたら本編記事が見れます)



 ③中間航海の果てに

  (画像~奴隷を運ぶときに船底に積んでいたバラスト(重し)の石。

 要らなくなったので港に捨てられたものを舗装道路にしたという。

 この画像をクリック・タップしたら本編記事が見れます)




参考までに、

これまでに観た、奴隷や黒人差別の歴史にちなんだ映画一覧を上げておきます。

皆様も、よろしければご覧くださいね。(映画は、本よりは入ってきやすいと思います)

 

「ルーツ」 (これは必見です。長いですが、数世代分の流れを観れて、観ごたえがありますよ。祖先、自分の名への誇りをくじかれる悔しさよ・・)

「それでも夜はあける」(ルーツもそうでしたが、キツい内容です・・・けど、是非観てください)

「グローリー~明日への行進」

「アミスタッド」(奴隷船を奪った黒人たちをどう裁いたか。最初「頭」で動いていた若い弁護士がどんどん「心」で動くようになる様子がよかった。ところで、船において奴隷は「人」ではなく「積み荷」と表わされてたんですね)

「マンデラ~自由への長い道」

「マンディンゴ」(奴隷の性まで思うままにする白人。嫉妬や意地悪がうごめいている。そしてひどい結末に・・・・)

「アラバマ物語」(1930年代の南部。子どもたちの目を通して、差別の現実、オトナの醜さを描かれる。無実の罪をきせられた黒人が死に追いやられ、黒人の弁護士の子どもたちが襲われ・・・・。裁判シーンのG・ペックの、静かに燃えるような怒りの演技がいい)

「グリーンブック」(白人が黒人ミュージシャンの運転手として雇われる。ふれあううちに、人として、友情をはぐくむようになる。レストランで差別されるシーンがありました。私たち家族も2016年にアメリカ行きましたが、レストランの席は目立たないところを指定されましたよ)

「アメイジンググレイス」

「ゲットアウト」(白人の恋人の実家に行った黒人青年が恐怖体験をする。怖いです。一見良識や理解のある人間の本性を描きたかったのか⁉︎)

「デトロイト」(デトロイトのモーテルで起こった、白人警官による黒人射殺事件。行末は?)

「大統領の執事の涙」 (うまいことやってる方が楽なんです。だから、息子と衝突なんてしちゃうのです。闘うのはいかに大変だったか・・)

「カラー・パープル」 (若きウーピーさん主演。助演の、ソフィアさん(役名)の闘う姿、誇り高さに感動しました。クインシーの音楽もイイ)

「ミシシッピー・バーニング」(公民権運動をしていた3人が謎の失踪。それを追うFBI。焼かれる家。非道な殺し方・・・・とても辛い映画ですが、いくつか流れるスピリチュアル、ゴスペルがとてもいいです)

「ブラック・クランズマン」(アメリカにはKKKという、白人至上主義のキリスト教団(テロ教団ですが)がありまして。黒人が電話で白人になりすまして、捜査していくというコメディタッチの映画。KKKは他の映画にもよく出てきますよ。白い布を頭からかぶり、十字架を燃やす。黒人を殺す。おお怖い・・・)

「ヘルプ~心がつなぐストーリー」(メイドの告発を本にしようとする白人女性とメイドたち・・。命がけの勇気です。ところで、メイドが自分ちのトイレ使うのも嫌がる白人。なのに我が子の育児は任せてる。なんか変。ホントに嫌なら我が子を委ねられないのでは??)「マンデラの名もなき看守」(マンデラの崇高な人格にほだされていく白人看守。彼も段々勇気ある行動に出るのだ。)